あなたの顔の前に 韓国映画
ホン・サンス監督作品を初めて観た。
それも、ホン・サンス監督作品について何も知らないまま観た。
母親の死後、母国を離れずっとアメリカで暮らしていた姉サンオク(主人公)が、突然帰国し妹と会った。
妹にも帰国の理由を明らかにしない姉であったが、元女優という経歴から韓国の映画監督と会うことになった。
そこで映画出演のオファーを受けたサンオクはそれを断る。
そして、自分の余命が短いことを監督に告げた。
監督はそれでは、明日から旅行に出て映画を撮ろうと誘った。
翌朝、昨夜の誘いの撤回のメールをサンオクは受け取った。
わずか一日の出来事を時系列で映した85分の作品だ。
なんだろう、不思議な映画だった。
前半は久しぶりに会った姉妹の会話が続き、後半になってようやく映画出演を断る時にサンオクから告げられる。
ストーリーというほどの展開があるわけではない。
観客は、映画を観ているというより、隣で展開する話を聞いているような錯覚に陥る。
なんだろう、小津映画みたいなかんじ。
これは癖になりそうです。