2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

オアシス(oasis) 韓国映画

この映画を観て初めて、イ・チャンドン監督のすばらしさを知った。この映画に最初に出てくるのは、真冬に半袖で平気そうに歩く変わった男である。男は、店先で勝手に売り物の豆腐を食べ始めるが、見かねた店主は「牛乳もどうだ」と渡すと、男は「テヘ牛乳は…

バーニング 韓国映画

2019年に公開された韓国映画で、村上春樹の短編小説「納屋を焼く」を原作としている。イ・チャンドン監督作品「オアシス」を観て興味を持ちストリーミングで観た。原作を読んでないので全く白紙状態で観た。さえない引きこもりのような生活をする主人公ジョ…

カモンカモン C'MON C'MON

主演のホアキン・フェニックスの前作『ジョーカー』も、監督のマイク・ミルズの『人生はビギナーズ』も見てなかったけど、なんとなく面白そうで映画を観た。全編モノクロで映し出されるアメリカの各地の風景が、なんだかレクイエムのようなもの悲しさで、夕…

ひまわり

今回も旧作映画シリーズだ。 公開50周年記念ということで再上映された、カトリーヌ・ドヌーブ主演映画ひまわりを観た。特に今春からのロシアのウクライナ侵攻により、撮影現場となったウクライナがクローズアップされ、全国で上映されているようだ。 作品の…

風の丘を越えて(西便制)

以前ビデオを借りて観て、とても心に残った映画である。 イム・グォンテク監督の1993年の作品です。韓国の放浪芸であるパンソリの名手を題材にした、家族離別の物語です。パンソリ(房歌)とは、鼓手と歌い手の二人による口承芸能であり、物語りを歌と語りと振…

ベルイマン島にて

ベルイマンというのが映画監督の名前であることをこの映画で知った。20世紀最大の巨匠との名声を持つイングマール・ベルイマン監督が晩年に住んだ島に 訪れた映画監督カップルが過ごした日々を、ベルイマン監督へのオマージュと、現実と創作を織り交ぜた劇中…

ダンサー イン ザ ダーク(dancer in the dark)

以前、地上波で放映されていた時に偶然に見て、驚愕した思い出のある映画です。今回、デジタルリマスター版として再公開されたものを見てきました。ストーリーはほぼ忘れていましたが、主演のビョークの特徴ある顔を見て徐々に思い出しました。遺伝的な原因…

三度目の、正直

正直何の前情報もなく、まったくのノーマークで、監督も俳優も誰一人知らないという状況で見た。 最初のうちは、出演者の背景や状況がよくわからない時間が続いたが、物語の核となる記憶喪失の青年が登場してからは、ストーリーが流れ出し、主演(川村りら)の…

ガッジョデーロ(Gadjo Dilo)

監督トニー・ガトリフ、フランス・ルーマニアの共同制作により1999年に公開された作品。 とにかく良い映画だ。 ストーリー、俳優、音楽全てが良い。バックパッカーの青年が凍てついた田舎道を歩いていく。女たちを乗せた幌馬車が追い抜いてゆく。男は声をか…